スポンサーリンク

感情を出せない人が多い現代

 

世間では自分の感情を出して、人から嫌われることをこわがり、同時に感情的になる人を毛嫌いする風潮がとても強く、感情的になる事は「人間関係において最も注意を払うべき問題」と考える人も多いです。

 

しかしメンタルヘルス上においては、感情にまつわる深刻な問題は、感情的になって爆発してしまう事ではなく、自分の感情を出せないという事です。

 

 

感情を出せないタイプの人とは

  • 周囲の感情や意見を優先し、それに合わせるのがベターだと思っている人 
  • 自分の感情をごまかしてでも仲間に入れてもらう事にしがみつく人 
  • 相手を怒らせることを恐れる人 
  • 相手が先に感情を出すまで、自分の感情は出さない人 
  • 「良い人」でいたいという願望が強い人 
  • 他人の気持ちを感じ取る事ができない人 
  • 共感もしていないのに、「良いね」と合わせてしまう人 

 

人間関係というものは、感情を出していかない事には深まってはいきません。少しずつでも感情を出していかなければ、いつまでも変わりません。

 

人から存在を認められ受け入れてもらうには、「感情を表現すること」「感情を相手に伝えること」がとても大切であり、成熟した人間関係を築くには、感情がカギを握っているのです。

 

周りに合わせてばかりいると自分がわからなくなる

 

いつも周りの空気ばかりに合わせて、自分の本音を素直に出せないままでいると、人間は少しずつ自分の本当の感情というものが、分からなくなってしまいます。今の自分は楽しいのか、悲しいのか、イライラしているのか、相手に本当に共感しているのか・・・といった事が、自分自身で認識できないという状態になります。

 

周囲が「良いね」と言っている事に対して、思わず合わせて「良いね」と言ってしまっていても、自分では「実はそうは思っていない」という人がいます。「自分の感情を押し殺して合わせている」という時点で、問題ではありますが、まだ違和感を感じているだけマシです。

 

しかし同調発言が自分の本当の気持ちだと思ってしまう人は、かなり深刻な状況です。このような人は、いくら自分の感情を出したほうがいいと言われても、自分の感情が分かっていないので、出しようがありません。ですからせめて場の空気を読んで、表面的に振る舞うという事しか出来なくなってしまいます。

 

 

感情を適切に表現できないとどうなるのか

 

自分の中から湧き出た感情なのか、他人の感情をなぞっているだけなのかが解らない状態は、感情を適切に表現できないため、ストレスを溜めやすくなります。

 

また感情によってもたらされる身体に起きた変化に気づきにくく、「怖くてドキドキした」「恥ずかしくて顔が火照った」というようなことを、言葉で表現する事も難しくなります。

 

感情が分からず、さらにそれを言葉にできないとなると、人はストレスを外に吐き出すことができずに、様々な不適応状態を引き起こしていきます。その一つが身体的な症状を示す心身症なのです。

 

ネットは感情を出せない人達の溜まり場

 

最近は、世間にパッシングネタが一つでもあると、瞬時にネット上で取り上げられ、パッシングのコメントで溢れ返ります。そのコメントも対象者を叩くことが目的ですから、怒りをはじめとするかなりの悪感情が渦巻いています。

 

このような書き込みをしている人達の多くは、「普段のリアルな場面において感情を出せない」「自分の人生や日常生活そのものに、理不尽な不満感を抱いている」といった事が内面に大きなストレスをため込み、その感情を爆発させるための場が、ネットの世界となっているのかもしれません。

 

またネットは秘匿性が強いために、普段感情を出せない人達が出しやすい環境であり、吐き出す悪感情もどんどんエスカレートしていく傾向になります。

 

 

便乗してでしか感情を出せない

 

近年、社会問題や政治問題などで様々なデモが起こりましたが、これらデモの特徴として瞬間的に大きく盛り上がり、あっという間に収束していくという事です。

 

決して抗議対象が解決したというワケでもなく、主体となる人達が趣旨を変えたというわけでもありません。とても不思議なのですが、このような現象はいわゆる賛同者が、ワッと現れワッと消えていったという事です。

 

賛同者たちの多くは普段、感情をため込んでいる事が多く、感情が出せる場というのが分かると、それに身をゆだねて感情を思う存分だしているのではないかと考えられます。実際に抗議デモ等に参加する人達は、普段おとなしく感情を表に出さないタイプが多いようです。

 

ネット空間にせよ抗議運動にせよ、大きく盛り上がりを見せる共通する点としては、日常的な感情の抑圧問題が関係しているのは間違いありません。

 

「感情を出していい場」というおかしな空気

 

本来感情というものは個人的なものであり、自然と湧き起こるものであって、みんなが「泣いていい場だと言っているから泣く」とか、みんなが「怒っていい場だと言っているから怒る」といった類のものではありません。

 

しかしここ最近では、「○○という感情を出していい場」と、本人が自由に決めるのではなく、「他者の空気が決めている」というおかしな状態となっています。

 

例えば映画の宣伝で、「全米が感動した」というキャッチコピーをよく見かけますが、これは「この映画を見ると感動出来ますよ」「感動をしていい場ですよ」という誘導を受けているようなものです。そして見る側は宣伝の通りに、「泣いて感動して満足感を得る」という図式が出来上がります。

 

もちろん全員が同じようにはなりませんが、何だかおかしな感じはしますよね。何度も言いますが感情を出す事に、誰からの許しを請う必要はないのです。

 


 

スポンサーリンク