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ストレスと脳のふか〜い関係

 

ストレスがかかると、体に様々な悪影響をもたらしますが、代表的なところではストレスによって自律神経の乱れが生じて、精神疾患や胃腸疾患などを引き起こしていくなどがあります。しかし実際にはストレスによる影響はそれだけではなく、脳そのものへも悪影響をもたらすということが分かってきています。

 

 

ストレスがかかると脳にはどのような変化が起きるのか?

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ヒトはストレスがかかると、そのストレスに対抗しようとするために、身体に様々な変化が現れます。まずストレスを感じた脳は脳内の神経伝達物質から、ノルアドレナリンやドーパミンなどを分泌して精神を興奮状態にしていきます。

 

また腎臓の上にある副腎皮質から分泌されるホルモン「コルチゾール」は、身体の様々な代謝機能や免疫機構に深く関与している、生命維持に必要不可欠なホルモンでなのですが、ストレスにとても敏感で、ストレスを感じると血糖値を上げ血圧を上昇させます。このホルモンは別名「ストレスホルモン」」とも呼ばれています。

 

脳内の「偏桃体」「海馬」「前頭前皮質」という3つの領域は、視床下部と共に働いてストレスホルモンの分泌を調節し、心拍数の上昇といった関連反応を管理します。これらの器官がストレスにより反応して、身体を緊張状態にしていきます。

 

ヒトの体というのはある程度の緊張状態じゃないと機敏に動けないという機能があり、慣れないことをする時や運動をする時、また争いごとがある時などに、自然と体を緊張させ物事に対応しようとします。

 

このような反応は全て身体を守る為の事なので、適量であればさほど問題は無いのですが、ストレスによって慢性化してしまうと色々な問題が生じる事になります。

 

脳はストレスに対して非常に脆弱なんです

 

そもそも脳にはストレッサーを受けても、それに対処できる防御機能が備わっています。しかしそれほど高い防御機能ではないことや、個人によってその能力に差が生じる欠点があります。

 

ですから弱いストレスや短期間のストレスでは、脳を守る防御効果も発揮するのですが、強いストレスを一気に受けた時、長期に渡りストレスを受け続けた場合は、脳を守る防御効果が正常に機能せず、そのままストレートに脳に悪い影響をもたらします。

 

ストレス耐性が弱い人は脳が原因?

ストレス耐性は個人によって異なるので、通常では適応可能だと思われるストレッサーであったとしても対応できない人もいます。

 

この原因はハッキリと分かってはいませんが、脳に何らかのストレス脆弱性があると考えられています。ストレス脆弱性の人は、うつ病や不安障害などが発症しやすいといわれています。

 

 

ストレスが脳に与える様々な悪影響

 

脳の前頭葉の部分は記憶や学習、感情の抑制などの働きをしていますが、ストレスによって分泌された神経伝達物質の濃度が、前頭部分で高まると神経細胞間の活動が弱まり低下してしまいます。

 

またストレスによって分泌されるコルチコイドという物質は、長期に渡って高い濃度で脳に作用し続けた場合、脳細胞そのものを破壊してしまう可能性も大きいという研究結果があります。

 

慢性的なストレスは脳を萎縮する

自分のキャパシティを超える大きなストレスを一度でも受けてしまうと、ストレスに関係する脳の領域は大きくなったままとなってしまいます。さらに慢性的なストレスにさらされた場合、「海馬が萎縮」するという研究結果もあります。

 

子どもの時に長期または強いストレスを受けた場合、脳に対する悪影響は大人よりも高く、成人になってからの記憶力や精神の安定に大きな影響を与えていきます。

 

大人でも離婚や失業といったストレスの大きい出来事を経験すると、感情や生理機能に結びついている脳の領域の灰白質が、縮小し脳が萎縮する場合もあります。

 

ストレスによって脳の機能が損傷すると行動にも表れる

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ストレスによってストレスホルモン濃度が脳内において高い状態で続くと、脳内の神経伝達物質が異常をきたし、その影響で幻覚や妄想が出現したり、現実と非現実の区別がつかない、感情のコントロールができない、正しい判断や意志決定ができないといった症状が起きはじめます。

 

更に悪化していくと、性格が変化してしまうほどの「人格変化」を引き起こす場合があります。この症状は子供も大人も関係なく影響を受けてしまいますが、子供の方が大人よりもストレス耐性が弱いので表れやすい傾向があります。

 

うつ病や統合失調症も、ストレスによって脳の機能が損傷したと考えられています。ですから同じように人格変化を発症する場合もあります。

 

ストレスによる脳の損傷は、その後の人生に大きな傷跡を残します。戦争から帰還した兵士がその後ずっと不安定な状態になってしまったり、猟奇的な犯罪を犯す大人や子供なども何らかの強いストレスにより、脳が損傷してしまった事での行動とも考えられています。

 

もちろん全てこの通りになるわけではなく、個人のストレス耐性レベルによっても大きく変わります。しかし誰でもこのようになってしまう可能性はあります。ですから普段からこまめにストレスを解消していくことが予防になっていくわけです。

 


 

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